インバウンド観光ビジネス ~中国専門ブログ~

中国住在歴12年の経験と知識から、対中国インバウンド観光ビジネスにおける考えや、提案を発信していきます。

第6回 中国人のゴミのポイ捨どうなってるの?

前回より、中国人のマナー問題について話しています。
今回は、ゴミのポイ捨てについてです。

あと1、2か月したら、桜の季節がやってきます。
一旦、春節休みで落ち着いてるのも束の間、もう少しすると桜を見に、中国からの観光客がまた急激に増えてくるでしょう。

毎年その時期になると、報道番組やワイドショーの特集などで取り上げられる中国人観光客のお花見。ほとんどが、ゴミを捨てない、桜の枝を折るなど、他にもやってはいけないことのオンパレードをマスコミが報道し、それを見た視聴者が中国人はなんて酷いんだと、悪印象を生むという構図が想像できます。

さて、中国人は中国でゴミをどうしてるのか?
確かに、ポイ捨てしてる人はまだまだたくさん見かけます。
ただ、その分、道路のあらゆるところに、ゴミ箱も設置してるので、基本そこに捨てるという習慣は徐々にできてはきてます。

私が、中国にいた頃、だいたい半年に一度のペースぐらいで1週間ほど日本へ帰国していました。
中国在住初期の頃は感じなかったのですが、ある程度年月が経過し、日本に時々戻ってくる中、急に日本のあちこちからゴミ箱が姿を消してることに気付きました。日本で生活してる周囲の人らは、最近日本はゴミ箱減ったよと普通の顔して言うのですが、こっちとしては、結構戸惑いました。
例えば、コンビニや路面店などで、買った食べ物をお店を出た後に食べたら捨てるところが無い。風邪ひいて、外で鼻をかんでも捨てるところが無い。ガムを噛んで捨てたくても捨てるところがないなど、日常の些細なことで、メチャメチャ困ることがあり、いつから日本はこんなに不便になったんだと感じてました。

この感覚は、日本に慣れてない外国人観光客も必ず感じることだと思っています。これは、お店にとっても不利な条件でもあるはずです。
考えてみてください。夏に、アイスを食べようと思っても、外に捨てるところがなければ買うのを躊躇するかもしれませんし、クレープだって、焼き芋だって、フランクフルトだって、たこ焼きだって、おにぎりだって全てゴミが出るので、特に、外でブラブラ歩きながら食べる習慣がある外国人にとっては本当に困る問題だと思います。

日本人の常識では、だったらゴミ袋持参すればいいじゃんとなりますが、逆の立場で考えてみてください。自分らが海外旅行に行って、現地で適当に屋台などで買った物を食べ終え、ゴミを捨てたいと思った時、持参のゴミ袋をちゃっかり用意できてる人がどれだけいることでしょう。

海外でということになると、なかなかいないんじゃないでしょうか。

なので、食べ終えた後に、確実にゴミが出る商品を販売されてる方には、少なくともお店周辺にゴミ箱の設置や、食べ終えた後のゴミはどうすべきかの指示をしっかり明記すべきだと思っています。これは、中国人に限らず、おそらく大半の外国人が日本に来て困る問題の為、特にオリンピックを控えてるのであれば尚更です。

話を戻しますが、中国では、あちこちにゴミ箱が設置されています。が、結構ゴミ箱からゴミが溢れ出してたり、ゴミ箱があるのにも関わらず、路上にはポイ捨されており、いろんな種類のゴミが落ちています。(昔よりはだいぶ、路上が綺麗になってきた感はありますが。)
じゃあ、中国でポイ捨てしてる人はマナーがなってないのか?それはもちろんマナーがなってないのですが、ポイ捨てする人にはポイ捨てする人なりの理由がはっきりあるのです。
それは何か?

中国には、清掃員と言って(中国以外の国にもいるようです)、路上のゴミを拾ったり、歩道を箒で掃いたり、ブラシで洗ったりする専門職の清掃員がいるんです。ポイ捨てする人たちの言い分としては、彼ら清掃員に仕事を与えている、ポイ捨てをしなければ、彼らの仕事を奪うことになってしまう。

こういう理由なのです。

屁理屈にも聞こえるのですが、結構真面目にこの主張をしてくる人が多いんです。

開き直ってるのかもしれませんが、こんなことを言われると、なんて返していいかも分かりません。

なので、この理屈が通る中国ではそれでもいいのですが、日本に来てもらったからには、ゴミをどうやったらポイ捨てをされないかを考え、ゴミに困らないようにこっちから誘導してあげる、というのも飲食店やサービス業界が率先してやるべきことだと考えていますし、これも一つのおもてなしになるのではないでしょうか。

もう一つ、日本でこれをやられると本当に困ることがあります。中国は空気が悪いせいか、男女問わず(主に年配者)痰を切る人が多く、カーッペッと中国ではあらゆるところで、痰を吐いてる人らをみます。これは、本当に喉がイガイガしてというのもあるとは思いますが、長年の癖や習慣になってる人も多く、日本に来ても無意識の中でカーッペッとしてる人がいると思われるので、ここは行政や、国、中国政府側にも、なんとかマナーを守ってもらえるように観光客への指導をしてほしいところではあります。

ゴミのポイ捨てを防ぐ為にも、外国人と逆の立場にたって考えると、いろんなおもてなしの案が出てくると思います。
是非、たくさん物を買ってもらい、ゴミ問題にストレスを感じず、楽しく日本観光の思い出を作ってもらいたいものです。

ということで、今回はこの辺で。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回は、中国人のトイレ問題を書いてみたいと思います。